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胃もたれ

 

胃もたれとは

胃もたれを起こす男性食べたものが胃の中に長時間残っているように感じる症状です。胃が張っている、食後に胃のあたりが重苦しいなどと感じることもあり、吐き気や嘔吐を伴う場合もあります。消化しにくいものを食べ過ぎるなど日常的な問題でも起こりやすい症状です。市販薬で一時的に症状が緩和されてしまう方もいらっしゃいますが、胃がんなどの疾患が原因で生じていることもあるため注意が必要です。

このような症状はありませんか?

  • 食後に胃がもたれる
  • 以前に比べて食べられなくなってきた
  • 食欲が低下している
  • 適量しか食べていないのにお腹が苦しい
  • 胃がパンパンに張っているような膨満感がある
  • 胃が重い
  • げっぷが多い
  • 胸焼けがある など

上記のような症状が続く場合には、消化器疾患が原因になっている可能性がありますので、早めにご相談下さい。

胃もたれの原因

胃もたれになる原因は、食事や嗜好品、ストレス、加齢、消化器疾患によるものと大きく4つに分けられますが、複数の原因が関与して生じている場合もあります。

食事や嗜好品

脂の多い食べ物やタンパク質の多い食事は消化に時間がかかり、胃に負担をかけて胃もたれの原因になります。就寝中は消化器の働きが低下しますので、寝る前に食べ過ぎることも胃もたれにつながります。こうした食生活を続けていると、少しの食事でも胃もたれの症状を起こしやすくなり、食欲が低下してしまうケースもあります。

ストレス

ストレスは自律神経のバランスを崩します。自律神経は消化管の機能をコントロールしていますので、ストレスによって蠕動運動や胃酸分泌といった機能が乱れてしまい、胃もたれをはじめとした様々な症状を起こすことがあります。

ストレスと胃腸機能の関係

ストレス刺激があると適応のために様々なストレスホルモンが分泌されます。「脳腸相関」という言葉が示すように、生物にとって重要な臓器である脳と腸は非常に密接に影響を及ぼし合っています。ストレスホルモンが増加すると、胃や十二指腸といった上部消化管の運動が抑制されて胃もたれを起こしやすくなるとされています。逆に下部消化管の働きはストレスホルモンの働きによって亢進されますので、下痢を起こしやすくなります。

加齢

消化管の蠕動運動は筋肉によって行われていますので、加齢で筋力が低下すると蠕動運動も低下します。これによって、以前と同じ食事内容や量でも胃もたれしやすくなります。また、女性の場合は更年期や閉経で女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が揺らぎながら大きく減少し、自律神経のバランスを乱しますので、胃もたれの症状を起こしやすくなります。

消化器疾患

胃もたれの原因となる消化器疾患は、軽い胃炎から胃がんまで様々です。症状の内容だけでは原因疾患の診断はできませんので、検査をして総合的に判断し、診断します。

胃もたれと胃がん

上記の疾患の中でも、特に注意が必要なのは胃がんです。胃がんは進行するまで自覚症状に乏しく、ある程度進行しても胃もたれ程度の軽い症状しか起こらないことも珍しくありません。胃がんは、早期発見ができれば負担の少ない内視鏡治療での完治が見込めるため、できるだけ早く適切な治療を受ける必要があります。慢性的な胃もたれ症状がありましたら、お早めに当院までご相談下さい。

胃がんリスクがあるピロリ菌感染

ピロリ菌ピロリ菌に感染していると、慢性的な胃炎を起こします。胃粘膜の炎症が続くと胃がんのリスクが高い萎縮性胃炎を発症することがあります。萎縮性胃炎になると、胃液が十分に分泌されなくなり、食べ物が消化されにくく胃もたれの原因となることがあります。ピロリ菌に感染している場合、除菌治療に成功することで症状を改善し、また胃がんリスクも抑制できます。当院ではピロリ菌の感染検査と除菌治療を行っていますので、慢性的な胃もたれなどの症状がある場合にはご相談下さい。

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機能性ディスペプシア

慢性的な胃もたれで受診されて、機能性ディスペプシアの診断となるケースが増加しています。機能性ディスペプシアは、炎症などの器質的な病変はありませんが、胃の機能や知覚過敏などが発症に関与していると考えられています。病変が確認できないことからこれまで治療が難しい疾患でしたが、消化器内科では診断と有効な治療が可能になってきています。消化管の蠕動運動の機能低下、食べても胃が十分に広がらない弛緩障害などを起こすことがあり、それによって胃もたれや少量しか食べられない早期満腹感などの症状を起こします。

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胃もたれの検査

胃カメラ検査

胃カメラ慢性的な胃もたれがある場合には、早期の胃がんをはじめ、多くの疾患の発見と確定診断ができる胃カメラ検査をお勧めしています。当院では、内視鏡専門医の女性院長が丁寧な胃カメラ検査を行っています。内視鏡挿入時の不快感を大幅に抑えられる経鼻胃カメラ検査や、鎮静剤を使用して眠ったような状態で検査を受けることも可能で、患者様の心身への負担を最小限に抑える工夫をしております。胃もたれの症状が続くようでしたらどうぞ当院までご相談下さい。

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胃もたれの治療

特に疾患が発見されなかった場合でも、胃もたれは食事の楽しみを損ね、QOLを大きく低下させる症状です。胃の調子を整えるために、食事や運動、睡眠といった生活習慣を見直して改善につなげましょう。

食事

動物性脂肪やタンパク質を過剰にとらないよう注意し、よく噛んで時間をかけて食事するよう心がけましょう。食べ過ぎや飲み過ぎを控え、就寝直前には食事をしないようにして下さい。

運動

習慣的に軽い運動を続けることは、血行や代謝を高め、消化機能の改善にも役立ちます。少し早足の散歩など、日常に取り入れやすい運動を心がけましょう。

睡眠

睡眠不足は大きなストレスであり、胃の機能を司る自律神経のバランスを乱す原因になります。毎日の睡眠時間をしっかり確保し、休息も十分にとるようにして下さい。

胃もたれは後楽園胃腸内視鏡クリニックまでご相談ください

診察風景胃もたれなどの軽い症状でも胃カメラ検査が必要なのは、検査をきっかけに胃がんなどの疾患が見つかる方が多くいらっしゃるからです。胃がんは早期発見できれば負担の少ない治療で完治が可能です。できるだけ速やかに発見し、確定診断をつけて適切な治療を受けることが重要です。
また、胃もたれは胃潰瘍や十二指腸潰瘍など、早期発見が有効な多くの疾患も疑われます。こうした疾患も胃カメラ検査を行うことで、確定診断と有効な治療が可能になります。
胃もたれが続く場合は軽い不調と考えずに、どうぞお早めにご相談下さい。